「介護職員初任者研修」は、確かな介護知識と技術を身につけることができる「介護職の入門的資格」と言われています。
介護職員初任者研修の基本情報(受講料・受験資格など)
資格の種類 | 公的資格(都道府県知事認定資格) |
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受講資格 (受験資格) |
特にありません。 学歴・年齢・経験などを問われることなく、どなたでも受講(受験) できます。 |
開講時期 | 養成機関(スクール)によって異なります。 |
受講期間 (取得期間) |
通学講座:約1か月~1.5か月 通信・通学併用講座:約2か月~4か月 短期集中の講座であれば最短3週間での取得も可能です。 |
受講料 |
最安2万円~10万円前後
などで、受講料は養成機関(スクール)によって変わってきます。 もし一番安い講座を探すのであれば、受講料を一覧で比較できる |
お問い合わせ | 各地方自治体の福祉担当課 |
介護職員初任者研修の取得方法
(1)都道府県知事が指定した民間の養成機関(スクール)や地方自治体が開催している養成講座(130時間)を受講する
(2)全カリキュラム修了
(3)修了試験
(4)合格
(5)「介護職員初任者研修」の資格を取得
介護職員初任者研修の修了試験について
修了試験の試験内容は各養成機関(スクール)によって若干異なりますが、厚生労働省で評価の基準が定められているため、難易度に大きな違いが出るということはありません。
修了試験は学習内容を確認するものなので、カリキュラムを全て受講していればほぼ間違いなく合格できます。
試験内容 (試験科目) |
介護職員初任者研修のカリキュラム(10科目)の内容から出題されます。
介護職員初任者研修のカリキュラムの詳細はこちら |
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試験時間 | 約1時間 |
試験形式 | 筆記試験 |
試験問題 | 五肢択一方式、正誤方式、選択方式、記述方式など |
合格基準 | 100点満点中70点以上 |
合格率 |
ほぼ100% 万が一不合格でも、多くの養成機関では合格基準に達成するまで補講や 再試験を行ってくれます。 |
介護職員初任者研修のカリキュラム(科目・時間数など)
介護職員初任者研修のカリキュラムは、講義+演習(実技含む)によって行われます。
- 講義:介護業務に必要な基礎知識、介護におけるコミュニケーション技術など
- 演習:実践的な技術、入浴や食事の方法など
科目・時間数など介護職員初任者研修のカリキュラムの詳細はこちらになります。
※通信学習可能な上限時間とは
「通信・通学併用講座」の場合、130時間のうち最大40.5時間自宅学習で学ぶことができます。
自宅学習期間内には課題レポート提出が3~6回あります。
科目 | 時間数 | 通信学習可能 な上限時間 |
備考 |
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職務の理解 (1)多様なサービスの理解 (2)介護職の仕事内容や働く現場の理解 |
6時間 | 0時間 | (※1) |
介護における尊厳の保持・自立支援 (1)人権と尊厳を支える介護 (2)自立に向けた介護 |
9時間 | 7.5時間 | (※2) |
介護の基本 (1)介護職の役割、専門性と多職種との連携 (2)介護職の職業倫理 (3)介護における安全の確保とリスクマネジメント (4)介護職の安全 |
6時間 | 3時間 | - |
介護・福祉サービスの理解と医療との連携 (1)介護保険制度 (2)医療との連携とリハビリテーション (3)障害福祉制度およびその他制度 |
9時間 | 7.5時間 | - |
介護におけるコミュニケーション技術 (1)介護におけるコミュニケーション (2)介護におけるチームのコミュニケーション |
6時間 | 3時間 | - |
老化の理解 (1)老化に伴うこころとからだの変化と日常 (2)高齢者と健康 |
6時間 | 3時間 | - |
認知症の理解 (1)認知症を取り巻く状況 (2)医学的側面から見た認知症の基礎と健康管理 (3)認知症に伴うこころとからだの変化と日常生活 (4)家族への支援 |
6時間 | 3時間 | - |
障害の理解 (1)障害の基礎的理解 (2)障害の医学的側面、生活障害、心理・行動の特徴、 かかわり支援等の基礎的知識 (3)家族の心理、かかわり支援の理解 |
3時間 | 1.5時間 | - |
こころとからだのしくみと生活支援技術 (1)基本知識の学習 (2)生活支援技術の学習 (3)生活支援技術演習 |
75時間 | 12時間 | (※3) |
振り返り (1)振り返り (2)就業への備えと研修修了後における継続的な研修 |
4時間 | 0時間 | (※4) |
合計 | 130時間 | 40.5時間 | - |
(※1)講義と演習を一体で実施すること。必要に応じて、施設の見学等の実習を活用すること。
(※2)講義と演習を一体で実施すること。
(※3)講義と演習を一体で実施すること。介護に必要な基礎的知識の確認および生活支援技術の習得状況の確認を行うこと。
(※4)講義と演習を一体で実施すること、必要に応じて、施設の見学等の実習を活用すること。
介護職員初任者研修のステップアップのルート
介護職員初任者研修資格取得後のステップアップの基本ルートはこちらになります。
介護職員初任者研修 → 実務者研修 → 介護福祉士と、介護職のエキスパートとしてステップアップすることが可能です。
介護職員初任者研修
介護職の入門資格
資格の種類 | 公的資格 |
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取得方法 | 介護職員初任者研修130時間修了後、 修了試験に合格すれば取得できます。 |
実務者研修
初任者研修→実務者研修の順ではなく、はじめから実務者研修の取得をめざすことも可能です。
実務者研修のカリキュラムで、医療的ケアである「たん吸引」「経管栄養」を学べます。
資格の種類 | 公的資格 |
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取得方法 | 介護職員初任者研修を取得後、 実務者研修320時間を修了すれば取得できます。 (無資格・未経験の場合は450時間) |
資格取得後 | サービス提供責任者になれる |
介護福祉士
身体介護・生活支援・介護に関する相談や助言など、要介護者の日常生活をサポートする介護の専門職です。
資格の種類 | 国家資格 |
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取得方法 |
取得をめざせるルートは3つあります。
実務経験ルートの場合 |
さらに、介護福祉士の上位資格である認定介護福祉士やケアマネジャーをめざすこともできます。
介護職員初任者研修の難易度は?難しい?
- 介護職員初任者研修の難易度:(やや易しい)
資格の種類 | 公的資格 |
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受験資格 (受講資格) |
なし |
試験地 (受講地) |
全国 |
合格率 | ほぼ100% (万が一不合格の場合は合格点に達成するまで再試験できます。) |
勉強時間 | 130時間(最短3週間、平均3か月) |
勉強方法 |
通信+通学講座 通学講座 (独学では取得できません。) |
介護職員初任者研修取得をめざす中で一番難しいのは、通学(スクーリング)が必須であることです。
通いやすさは、スクール選びでかなり重要なポイントになります。
どなたでも受験(受講)できる、修了試験の合格率ほぼ100%、全国どこでも取得がめざせる、などから介護職員初任者研修の難易度は「やや易しい」です。