新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、厚生労働省および各地の視能訓練士国家試験運営臨時事務所における受験地および受験番号の掲示による発表を取りやめることとなりました。
なお、例年どおり、合格発表日の午後2時から厚生労働省のホームページに合格者の受験地および受験番号を掲載するとともに、各受験者へ成績および合否を書面で通知いたします。
視能訓練士国家試験の合格発表の詳細はこちら
視能訓練士とは、眼科医師の指示の下、視力・眼圧・視野などの視機能検査や、斜視・弱視といった両眼視機能障害の検査を行ってデータを作成し、機能回復のための矯正訓練を行う眼科検査のスペシャリストです。
訓練の相手で子供や老人に向かいあうことが多いこと、検査に正確さが求められること、細やかな心遣いが必要とされる仕事で、実際の有資格者の大半は女性です。
視能訓練士は、女性がめざしやすい職業の一つであるといえます。
女性が活躍できる資格には手話通訳士もあります。
視能訓練士免許は、国家試験を受験し合格すれば取得できます。
国家試験は年1回実施されています。
視能訓練士国家試験の基本情報
資格の種類 |
国家資格 ※業務独占資格 ※業務独占資格とは、特定の業務を行うために取得が必要な資格のこと |
受験資格 |
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試験内容 |
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試験科目 |
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試験日 | 2月下旬 |
合格発表日 | 3月下旬 |
試験地 | 東京都、大阪府 |
受験手数料 | 15,800円(収入印紙) |
受験願書 配布時期 |
10月下旬以降 |
受験書類 受付期間 |
12月中旬~1月上旬 |
お問い合わせ |
視能訓練士国家試験運営本部事務所 〒130-0022 東京都墨田区江東橋2丁目2番3号 倉持ビルディング第2ビル6階 TEL:03-6659-9687 厚生労働省医政局医事課試験免許室 |
視能訓練士国家試験の合格発表・日程・受験資格など【第50回】
視能訓練士法(昭和46年法律第64号。以下「法」という。)第11条の規定により、第49回視能訓練士国家試験を次のとおり施行する。
視能訓練士国家試験の日程
年1回の実施(2月下旬)
第49回視能訓練士国家試験
平成31年2月21日(木曜日)
受験資格
(1) 学校教育法(昭和22年法律第26号)第90条第1項の規定により大学に入学することができる者(法第14条第1号の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が学校教育法第90条第2項の規定により当該大学に入学させた者または法附則第5項の規定により学校教育法第90条第1項の規定により大学に入学することができる者とみなされる者を含む。)であって、文部科学大臣が指定した学校または都道府県知事が指定した視能訓練士養成所において、3年以上視能訓練士として必要な知識および技能を修得したもの(平成31年3月15日(金曜日)までに修業し、または卒業する見込みの者を含む。)
(2) 学校教育法に基づく大学もしくは旧大学令(大正7年勅令第388号)に基づく大学または視能訓練士法施行規則(昭和46年厚生省令第28号。以下「規則」という。)第11条第1号もしくは第2号に掲げる学校もしくは養成所において2年以上修業し、かつ、外国語、心理学、保健体育、生物学、物理学、数学(統計学を含む。)および教育学、倫理学、精神衛生、社会福祉または保育のうち2科目の各科目を修めた者であって、法第14条第2号の規定により文部科学大臣が指定した学校または都道府県知事が指定した視能訓練士養成所において、1年以上視能訓練士として必要な知識および技能を修得したもの(平成31年3月15日(金曜日)までに修業し、または卒業する見込みの者を含む。)。ただし、平成16年4月1日前に法第14条第2号の規定に基づき文部科学大臣が指定した学校または厚生労働大臣が指定した視能訓練士養成所に入学し、または入所した者であって、学校教育法に基づく大学もしくは旧大学令に基づく大学または規則第11条第1号もしくは第2号に掲げる学校もしくは養成所において2年以上修業し、かつ、英語、心理学、保健体育および教育学、倫理学、生物学、精神衛生、社会福祉または保育のうち2科目の各科目を修めたものに対しても、受験資格を認める。
(3) 外国の視能訓練に関する学校もしくは養成所を卒業し、または外国で視能訓練士の免許に相当する免許を受けた者であって、厚生労働大臣が(1)または(2)に掲げる者と同等以上の知識および技能を有すると認定したもの
(4) 法の施行の際(昭和46年7月19日)現に厚生大臣が指定した養成所において、視能訓練士として必要な知識および技能の修得を終えている者または当該知識および技能を修得中であって、その修得を法施行後に終えた者
視能訓練士国家試験の合格発表(結果発表)
令和2年3月23日(月曜日)午後2時
厚生労働省および各地の視能訓練士国家試験運営臨時事務所にその受験地および受験番号を掲示して発表します。
新型コロナウイルス感染症の影響で、厚生労働省および各地の視能訓練士国家試験運営臨時事務所における合格者の掲示は中止となりました。
厚生労働省のホームページに合格者の受験地および受験番号を掲示して発表します。
※合格発表時間前後には、アクセスが集中してページが表示されない、表示されるのに時間がかかるという状態になる可能性がありますのでご了承ください。
※発表時間を過ぎてアクセスしても、合格発表欄の表示が変わらない場合はこのページを更新してください。
受験願書配布時期
平成30年10月下旬以降
受験願書等の入手方法は3つあります。
- 各学校養成所で入手する
- 郵送による請求で入手する(手元に到着するまで1週間程度かかることから、早めに請求すること)
- 窓口での請求で入手する(視能訓練士国家試験運営臨時事務所または厚生労働省の受付窓口(医政局医事課試験免許室)、午前9時~午前12時・午後1時~午後5時・休日を除く)
受験手続
試験を受けようとする者は、次の書類等を提出すること。
(ア) すべての受験者が提出する書類等
- 受験願書:規則様式第5号により作成するとともに、受験願書に記載する氏名は、戸籍(中長期在留者については在留カードまたは住民票、特別永住者については特別永住者証明書または住民票、短期在留者については旅券その他の身分を証する書類)に記載されている文字を使用すること。
- 写真:出願前6月以内に脱帽正面で撮影した縦6cm、横4cmのもので、その裏面に撮影年月日および氏名を記載し、厚生労働省または視能訓練士国家試験運営本部事務所もしくは視能訓練士国家試験運営臨時事務所において交付する受験写真用台紙に貼り付けた上、同台紙に所定の事項を記入して提出すること。
- 返信用封筒:縦23.5cm、横12cmのもので、表面に、郵便番号および宛先を記入し、522円の郵便切手を貼り付け、書留の表示をすること。
(イ) 受験資格の(1)、(2)または(4)に該当する者が提出する書類
- 修業証明書もしくは修業見込証明書または卒業証明書もしくは卒業見込証明書
(ウ) 受験資格の(3)に該当する者が提出する書類
- 視能訓練士国家試験受験資格認定書の写し(視能訓練士国家試験運営本部事務所または視能訓練士国家試験運営臨時事務所に当該認定書の原本を提示し、原本照合を受けたもの)
受験票の交付
平成31年1月下旬発送予定
郵送により交付します。なお、平成31年2月7日(木曜日)までに受験票が到着しない場合は、視能訓練士国家試験運営本部事務所に問い合わせること。
視能訓練士国家試験の過去問・正答(解答)
視能訓練士国家試験の過去問を無料で見たり解いたりできる方法はこちらです。
(1)厚生労働省ホームページにアクセス
(2)「視能訓練士国家試験問題」で検索
(3)検索結果をブックマークに追加
(4)記事タイトル「第○回視能訓練士国家試験の問題および正答について|厚生労働省」の中から気になる過去問(PDFファイル)をどうぞ。
過去問は正答のみで解説は付いていないです。
解説付きの問題集はこちら
視能訓練士国家試験の難易度
視能訓練士国家試験の難易度:(普通)
- 国家資格である
- 受験資格:学歴が必要
- 勉強時間:3~4年
- 試験回数:年1回
- 試験地:東京都・大阪府
- 第30回~第49回視能訓練士国家試験の平均合格率:93.1%
- 試験形式:五肢択一式(マークシート式)
第49回試験の合格率98.2%、平均合格率93.1%、マークシート式、国家資格である、などから視能訓練士国家試験の難易度は「普通」です。
視能訓練士国家試験の合格率(第45回~第49回)
回 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
---|---|---|---|
第45回 | 886 | 788 | 88.9 |
第46回 | 886 | 833 | 94.0 |
第47回 | 832 | 775 | 93.1 |
第48回 | 910 | 889 | 97.7 |
第49回 | 834 | 819 | 98.2 |
過去の視能訓練士国家試験の合格率や合格率の推移についてはこちらです。
視能訓練士国家試験の合格率・合格基準(合格点)・受験者数や合格率の推移など
視能訓練士になるには
毎年1回実施される視能訓練士国家試験を受験し合格しなければいけません。
受験するためには受験資格が必要になります。
(1)高校卒業
(2)視能訓練士国家試験の受験資格の取得方法は3つ
(ア)視能訓練士養成施設を卒業
文部科学大臣指定の視能訓練士学校か、厚生労働大臣指定の視能訓練士養成所で、3年以上、視能訓練士に必要な知識や技能を修得する。
(イ)短大卒以上で、視能訓練士養成施設(1年以上)に修業
大学や短期大学、または看護師や保育士の養成機関で2年以上修業し、指定2科目を履修したのち、指定の視能訓練士養成施設で1年以上必要な知識や技術を修得する。
(ウ)外国の視能訓練士の学校を卒業
外国の視能訓練士の学校、養成所を卒業、または外国で視能訓練士の免許に相当する免許を受けた者で、日本の養成学校で学んだのと同等の技術があると厚生労働大臣が認定した者。
高校卒業後、全国に28校ある視能訓練士養成施設(大学10校、短期大学1校、専門学校17校)に入学して、専門的な知識や技能を修得し、受験資格を取得するのが一般的な方法(ア)です。
視能訓練士養成所28校の学校名・学科名・入学定員・修業年数の詳細はこちらです。
視能訓練士の養成所(大学・短大・専門学校)一覧
(3)受験資格取得
(4)視能訓練士国家試験
(5)視能訓練士免許証交付
試験合格後、視能訓練士の免許申請を行い、厚生労働省で管理する有資格者の名簿に登録されると、視能訓練士免許証が交付されます。
(6)視能訓練士
(7)就職先は眼科(診療所・総合病院・大学病院など)や医療系企業など
視能訓練士の仕事内容
視能訓練士の仕事内容は4分野に大きく分けることができます。
- 眼科一般検査
- 集団検診・健康診査
- 視能矯正
- リハビリ指導
眼科一般検査
「眼」は複雑な器官であるため、多くの視機能検査があります。
主な検査はこちらになります。
- 視力検査
- 屈折検査
- 眼圧検査
- 視野検査
- 眼底三次元画像解析(OCT)検査
- 前眼部・眼底写真撮影検査
- 角膜形状検査
- 電気生理検査
- 超音波検査 など
視能訓練士は、診断に必要な患者の検査データを医師に提供、医師は正確な検査データを基に、診断・治療方針を決定します。
集団検診・健康診査
眼疾患の予防には早期発見、早期治療が大切です。
病院・保健所・学校・職場などで、小児や中高年者の集団検診・健康診査(視機能スクリーニング)を行います。
- 3歳児健康診査
- 就学時健康診査
- 生活習慣病検診 など
視能訓練士は健診(検診)業務にも参加しています。
視能矯正
視能訓練士は、両眼視機能の異常を持つ斜視・弱視の患者に両眼視機能を回復させるための視能矯正訓練およびこれに必要な検査を行います。
- 両眼視能検査
- 眼筋機能検査
- 斜視訓練
- 弱視訓練
- 精密屈折検査 など
リハビリ指導
高齢化社会や生活習慣病に伴い、治療や訓練では視機能が十分に回復しない方が増えています。
そのような方に、早期にロービジョンケア(※)を開始し、ルーペなどの必要な補助具の選定と使用訓練をします。
- 拡大鏡
- 拡大読書器
- 単(双)眼鏡
- 遮光眼鏡 など
(※)視覚に様々な障害を持った方の持っている視機能を最大限に活用し、生活の質をできるだけ元のレベルにまで高めること
視能訓練士の将来性・就職先
高齢化に伴い、白内障・網膜症・緑内障などの視機能障害者が増加しています。
また、パソコンやテレビゲーム・スマホなどの長時間使用により、現代人ならではの眼の病気も増加しており、視能訓練士への需要はますます高まっています。
視能訓練士の有資格者数は約16,000人(2019年4月1日現在)
視能訓練士の数は、圧倒的に不足していると言われています。
視能訓練士の人数が少ないため、現状では就職に困るケースはないです。ほぼ100%就職できます。
2017年度の調査結果によると、最も多い就職先は「眼科診療所(医療法人および個人)」への就職で、全体の56.4%を占めています。
主な就職先はこちらになります。
- 眼科(大学病院、総合病院、診療所、リハビリ施設など):9割以上
- 教育・研究機関(大学・専門学校)
- 障害者福祉施設
- レーシッククリニック
- 医療機器関連業・医薬業関連企業
- 眼科関連の民間企業 など
視覚障害者のリハビリ施設や大学・専門学校などの教育・研究機関で活躍する視能訓練士もいます。
レーシッククリニックで働く、眼科関連の民間企業に勤務する視能訓練士もだんだん増えています。
視能訓練士の参考書籍
「見えにくい」「見えづらい」「見えない」などの見え方に問題を抱える人びとに、視機能のケア・サポートを通して寄り添う視能訓練士の世界を紹介。
視能訓練士の仕事ってどんなことをするの?
視能訓練士になる学校ってどんなところ?
どんな人が向いている?
そんな疑問の答えを、写真で「見る」文章で「知る」ことができる本です。